ぱわれす でいず 10 景気回復篇 00/2/28

カラダが痛い。
TVでラグビーを見たせいだ。選手がガンガンぶつかって痛い目をしているのに、寝そべってお菓子食べながら見てるわけにはいかないので、つい腕立て伏せとか腹筋とかしながら応援する。
おかげで全身筋肉痛だ。しかしその甲斐あって神戸製鋼優勝。痛さも快感だ。

それより壊れた買い物中枢が元に戻らない。デビ夫人が憑いたかのようだ。

服を買う→丈を詰める(最近の子はでかいからね)→店に取りに行く→また買う→丈を詰める→店に行く→また服を・・
地獄の無限ループ。循環参照が解決できない。
しかしこれも日本の消費回復に貢献していると思えば、立派な愛国行為といえるかもしれない。堺屋長官に誉めてもらえそうだ。

でも実際に日本の景気は回復してきている気がする。
地下街を歩いていて、久しぶりに、本当に久しぶりにテレホンクラブのティッシュをもらった。テレクラ産業も広告予算アップか。茶髪フリーターの雇用も回復か。

会社で「テレクラティッシュ配ってた!景気回復だよ絶対!」と報告したら、クールなことキューカンバーのごときS嬢に「…石井さんが若者の街出てなかっただけちゃいます?」と冷静に指摘されてしまった。むむ。
しかし、夜の北新地駅の酔っぱらい比率もぜったいあがってるし・・と反論しかけたが、それは単に私の帰りが遅いだけだ。

実際どうなんだろうか日本の景気は。
って、日本経済を心配している場合か。早く健全な生活に戻ろう



ぱわれす でいず 9 ショッピングクイーン篇 00/2/21

脳の中には人間の行動を制御するいろいろな中枢があるが、「買い物欲」の中枢もあるらしい。
ここ1年、私の買い物中枢は完全にマヒしていた。

靴だのバッグだのに限った話ではない。風呂のタワシとか、欠けた急須の代わりとか、「買おうかなあ。買った方がいいよなあ」と思うのだが、どうしてもサイフを開ける気が起こらないのだ。
長考の末急須の前から立ち去る私は気の毒な境遇の人に見えたかもしれない。

自分では物欲を脱して悟りの境地に達したと思っていたのだが、それは単なる錯覚、大間違いだった。

てんてこ舞いだった仕事が突然ヒマになり、デパートの開いてる時間に帰れるようになった。
午後6時のデパートメントストアー。私の中で何かが決壊した。
もう止まらない。
「勝って勝って勝ちまくる」というのが当社の社是だが、まあこれが社是というのもすごいが、その言葉が私のIMEで「買って買って買いまくる」と変換されたかのようだ。「何でもええから持ってこんかい!金ならあるんじゃ!」と、気分はまるで東南アジアツアーのオヤジ。誰か私を止めてくれ。

結局、物理的にこれ以上持てなくなって私の買い物衝動は終息した。1年分の買い物を2時間でしたような感じだ。
ものごとには何でも決まった分量があって、それを1年かけるか2時間でこなすかだけの問題なんだろう。

みなさんも、何ごともあまり「溜めない」ようにしたほうがいいです。切れたとき
があぶないから。当家の急須はいま4つあります。


ぱわれす でいず 8 国際貢献編  00/2/16 

家でダイレクトメールの整理をしていて驚いた。難民援助団体から4通もお知らせが来ている。
ユニセフ、国連難民高等弁務官、AMDA、国境なき医師団。なんなんだいったい。
しかも宛名は印刷、コードナンバーつきだ。ダイレクトマーケティングされてるってことか?

ずっと前、アフリカで災害があったとき、そういえばどこかの団体に基金を送った。だがそれ以来、何もした覚えはないのに。
どういうことだ。なぜ私が「そういう人」だとわかるのだ。蛇の道は蛇ってやつか。
それとも地下で名簿が出回っているのだろうか。「99年版・全国ほだされやすい人」とか「大阪府のお人好し名鑑」とかいう名簿。
高そうだ。

まったく油断も隙もない世の中だなあ、と思いながら並べて読んでみると、しかしすっかり同情してしまった。敵の思う壺だ。敵って誰だ。

コソボに毛布か、アフリカに井戸か、ネパールに病院か、迷うところだが、今回は国連イチ推しの東ティモールにしてみた。

みなさんも何か罪ほろぼしがしたくなったときは私にご相談ください。振り込み用紙付「季刊 難民」をさしあげます。


ぱわれす・でいず   みんなの妄想篇 00/2/9

インターネットの検索サイト「EXCITE」の「サーチストリーム」をご存じだろうか。サーチエンジンで人が入力している検索語が、リアルタイムで観察できるというものだ。

最初、純粋に職業上の興味から、「人々はどんな言葉を検索してるのか」とのぞいてみたのだが、あまりの面白さに30分も眺めてしまった。

予想したとおり、H系ワードが頻出する。妄想がそのまま流出してる感じだ。
ただ一言、
「女」
と検索してる人もいる。豪快だ。望むサイトがみつかっただろうか。
「転職・仕事・募集・編集」 これは今の仕事がイヤで編集者になりたい人。
「髪型・似合う・思い切る」 これは大胆にイメージチェンジしたい人。
「バラ・満開・咲き乱れる」 これはバラ愛好家。「咲き乱れる」に執着が感じられる。
「危険物運搬」 この人は危ないものを運ぶつもりだ。
「厄落とし」  厄男だ。

そして、そんなわかりやすい言葉に混じって、そこかしこにワンダーワールドが。
「しめ縄」「サバ虫」「山田」「火打ち石」「つま先」「山伏」「三三七拍子」…
サバ虫ってなんだ。火打ち石の、三三七拍子の何を知りたい。山伏に会いたいのか。なりたいのか。
どんな人が、何の目的で、こんな時間に「つま先」と打ち込んでいるのだ。
知りたい!!!

こうやって流れ行くワード(=人のアタマの中)を眺めていると、定量的マーケティング手法でわかることなどほんの上っ面だ、と思えてくる。
しかし同時に、「やっぱりみんな巨乳が好き」という事実も明らかになったりする。人って難しい。リサーチャーの端くれとして、心しなければ。

とりあえず「"寄せて上げる"戦略は有効」と覚えておこう。


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別にお薦めしたいわけではありませんが、サーチストリームは
http://www.excite.co.jp/search_stream/でご覧になれます。
夜間・休日がなにかと盛んなようです。


ぱわれす でいず 6 literal篇  00/2/1

なんだか毎日てんてこ舞いだ。

てんてこ舞い。
この言葉を耳にする度に、頭の上で手をヒラヒラさせながら「えらいこっちゃえらいこっちゃ」と踊っている男女が目に浮かぶ。
言葉としては「たいへんなことになっている」という意味なので、踊ってないで事態を収拾するべきなのだが、とりあえず踊っている。
ダンシング・烏合の衆。

どうも、私は頭の中で言葉を「そのまんま」映像化するという癖があるようだ。「踏んだり蹴ったり」もそうだ。
「・・・もう踏んだり蹴ったりや」てな言葉を聞くと、たちまちその人がならず者にボコボコにされている姿が浮かんできて、必要以上に同情してしまう。

そのほか、軽いところでは「顔に泥を塗る」「小耳にはさむ」「ゲタをあずける」など。いちいち想像しては悩む。
「腹を割って話す」「針のムシロ」などはちょっとホラーだ。
どうしても想像できないのが、「木で鼻をくくる」「へそを曲げる」など。

今まで特にそんな癖を意識することはなかったのだが、この前「目が悲しげ」なことで知られる人と一緒にスズメバチにおそわれる夢を見た。
これはどういう意味だろうか、としばし考え、その日残業中に大切なファイルが壊れてしまい、「泣きっ面にハチだー」と一人で叫んでいたことを思い出した。なんて文字通りな人間なんだ私は。しかも失礼だ。

だから、みなさんも私の前で「一肌脱ぐ」とか「お尻に火がつく」とか言わないでいただきたい。あなたのアラレもない姿のビジュアル化を、私は自分の意志では阻止できないのである。


ぱわれす・でいず 5 抱負篇  00/1/13

今年のテーマを設定した。

その1。「エレガンス」を追求する。
動作はあくまで優雅、爪はムラなく塗られ、ハンカチにはアイロンがあたっており、休みの日でも起きたら顔を洗う。いきなり発注取り消しされても「なんやとおぉ!」などと語尾を巻かず、「んー困るわぁ」と眉をひそめる。そんなエレガントな女だ。

その2。ちゃっちゃと仕事をする。
石井は仕事がのろい。かつての部署では「帰宅拒否症か」と上司に心配された。それくらいいつまでもぐずぐず仕事をしている。
これを改める。

スピードアップの具体戦略も考えた。
ブレイクの煙草はトイレで吸う。企画書はどれもこれも同じ。打ち合わせは半分腰を浮かしながらやる。二言目には「じゃそゆことで」。

・・・これではただの最低なスタッフだ。
それにどうやってエレガンスと両立させるのか自分でもわからないが、そこは努力だ。

ということで、今年の石井のキャッチは「スピーディ・エレガンス」です。
よろしく。
ゲストからのアドバイス

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